そこで、思うこと

人生を豊かにしてくれる美しいものを求めて行きます。その思いをみなさんと共有していけたら素敵です。

昨年OLD HATでオーダーして以来、冬にはこいつが欠かせません。
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この画像だけでピンと来た方は、かなりのカントリージェントルマンの嗜みがある方かと。


そう、キーパーズツイードです。
昨年OLD HATでオーダーした物です。
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こいつに出会うまでは、イタリア系のカシミアウール素材のチェスターフィールドコートや
味だしレザージャケットに傾倒していましたが、何か違うなと。

着る程に感動度は減って行き、翌年には違うものが欲しくなっている自分に気づくのです。

そこで靴のように英国にこそ、紳士道の原点があるのではと考えるようになったのです。

着込む程に味わいを増すツイードに惹かれるようになったのですが、
CORDINGSを代表するようなカントリーウエアを扱っているサイトを見ると、私には明らかに
オーバーサイズのものしかない。
今はなきBOOKSTERに注文しようと思うも、採寸の自身はない。

様々なリスクを排除するかと思案してたどり着いたのが、やはり日本語でオーダーできる
国内の店でオーダーするのがベストではないかと。

そこでOLD HATでオーダーしたものがこちら。


時間は掛かったが、裏地、袖裏地、ボタン素材、袖ボタンの数などを自分でイチから選ぶことで
後々、一つ一つのパーツに思い出ができ、手放さない一着となる。
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ハッキングジャケット独特のエレガントなバックスタイル。
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今の職場がカジュアルOKなので、オンオフ問わず着込みまくり、
今シーズンになり、こなれていい感じになった。

中はTM LEWINのダブルカフスシャツにタッターソールのオッドベストという組み合わせが
自分の中での鉄板。

英国製品はラフに着こなせる一方、ツイードに代表されるように着込む楽しさが
イタリア製品以上に感じられるものが多い。それが英国製品の魅力だと思う。

但し、そのためにはシルエットが非常に重要である。
英国本土の既製品のサイジングが合わないなら、迷わずオーダーの道を歩むべきである。

コストパフォーマンスの高さは多くのイタリア製品以上にあると感じています。



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ここ数年、大晦日は決まって靴磨き日としています。

一年共にした相棒達を愛でる。特に靴を。

淹れたての珈琲を片手に靴磨きに集中できる日。贅沢な時間。

大晦日は特に念入りに手入れをしてあげます。
そうすると普段は気づかないところまで意識が及びます。

向かって左の小澤さんの靴。アッパーは柔らかくて履きやすいが、
底材の減り方が不規則で今後が若干不安だな。
ひとつ右のグリーンのドーバー。革の吸い付きは既製靴で一番だな。
そのひとつ右行って、ロブの廃盤モデル。しばらく履いてあげてなかったけど、
やっぱアッパー材は最高レベルだな。この前某百貨店で見た現行品に比べて
革質も良いし、目付がよっぽど細かいな。履く機会を作ってあげないと可哀想だな。
一番右のパラブーツ。お前には来年もヘビーデューティーを課していくから今のうちに
休んでおけよ。

などなど、対話をしながら靴磨きすることで、普段慌ただしい日常でなんとなくやり過ごして
しまっている部分を整理してくれる

そう、それは夢の働きと同じなのです。
夢には普段、無意識に心に留めていることを整理しようとする働きがあると言います。

靴の手入れは夢が解決してくれないので、地道に一足一足と対話しながら
向き合うしかないのです。
ただ、これは義務感から行うものではなく、純粋に楽しい行為なのです。

そんなことを考えながら(嫁の冷たい眼差しを浴びながら)過ごす大晦日でした。
(来年はもう少し更新頻度を多くしたいと思いま~す)

小澤靴店より靴の完成を知らせる連絡が入った。

翌日仕事を早々に切り上げ、浅草橋に急いで足を向けた。

いざご対面。

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「おおっ、私のデザインがそのまま靴として表現されている!」
と至極当たり前の反応をしてしまう。


例えるなら、エドワードグリーンのようなエレガントさはなく、
どちらかと言えばVASSの芋虫ラスト寄りのシェイプである。
 
見ているうちに、デザインの高さに引き込まれていく。
デザインしたのは私なのだが、当然任せる部分は出てくる。
 
今回オーダーするにあたり、あれこれ考えてみたが、一通りのデザインを
持っている為、どうせなら既成靴ではあま見られない仕様をと思い、
ダイヤモンド・キャップトゥのダービーに辿り着いた。
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初めはオックスフォードと思ったが、それだと羽の開き具合の予想がつかない。
一方、ダービーなら自分好みにフィッティングの微調整がしやすい。

ワインハイマーのボックスカーフの為、革質はバッチリだ。

まだ店先での試着のみの感想だが、この靴はつま先と踵の芯以外は
ほとんど芯材が入っていない。

非常に繊細な印象だ。
但し当然のことながら、私の足形にぴったりの為足入れの際にストレスを全く感じなかった。
ビスポーク経験のある方なら既に味わっていると思うが、”どこかがあたっている”という感覚が一切ない。



永く丁寧に愛用していきたいと思える靴だ。

着用してからの感想はまた後日することにする。

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